この HOWTO で述べる範囲
DNS はネットワーク管理の中でも、(あなたのように ;-)初めての人にはよ くわからないものの一つです。このHOWTOでは、いくつかの事柄についてでき るだけわかりやすく説明しようと思います。この HOWTO では、DNS ネーム サーバを設定する方法を、簡単に説明します。複雑な設定を行なう 場合にはちゃんとした文献を読む必要があります。ちゃんとした文献については 最後の章で、説明します。
DNSについての作業を始める前に、あなたのマシンを他のマシンへ telnet
でき、他のマシンから telnet できるように設定してください。また、あらゆ
る種類の接続ができ、telnet 127.0.0.1
で自分自身に接続できるよ
うにしておいてください。それから、/etc/host.conf
、
+/etc/resolve.conf
、/etc/hosts
ファイルが正しいもの
+である必要があります(この HOWTO ではこれらのファイルについては説明しま
+せん)。これらの設定ができておらず、ネットワーク機能が動作していない場
+合は 、NET-2 HOWTO に説明があるので参照してください。
もし、SLIP や PPP を使う場合には、これらも動作している必要がありま す。動作していない場合には PPP HOWTO を読んでください。
本文中で「あなたのマシン」と書いた場合には、DNS を動作させようとし ているマシンを指すものとします。他のマシンは関係ありません。
あなたのマシンは、名前引きをブロックするような防火壁(ファイアウオール) 内にはいないと仮定します。特別な設定が必要である場合には、 防火壁などの特別な事項 の章を見てください。
UNIX システムでの名前引きのサービスは named
と呼ばれる
プログラムによって実現されます。これは、Internet Software Consortium の
Paul Vixie 氏が管理している bind パッケージに含まれるプログラムです。
named
はほとんどの Linux のパッケージにも含まれていて、
/usr/sbin/named
としてインストールされています。もし named が
あるならば、それを使えばいいでしょう。もし無い場合には Linux の ftp サイト
からバイナリを入手するか、最新のソースを
ftp:ftp.vix.com/pub/bin
の release か testing ディレクトリから(あなたの趣味に合うほうで)入手す
るかしましょう。
[訳注:日本では ftp:ftp.iij.ad.jp/pub/network などにあります]
DNS はネットワーク全体に広がるデータベースです。登録は慎重に行な いましょう。変なことを登録すれば、あなたも他の人達も迷惑します。 DNS をきちんと、矛盾無く運用すれば、DNS の恩恵を受けられることでしょう。 DNS の使い方、管理の仕方、デバッグのやりかたを覚えましょう。そうすれば、 管理ミスによる過負荷でネットワークを落とすようなことのない優れた管理者 になれるでしょう。
本文書では、完全には正しくない(しかし半分は本当です)ことを2つ述べま す。話をわかりやすくするためです。書いてあることを信じてくれれば、とり あえずうまくゆくはずです。
ヒント:私が変更するように説明したファイルで、あなたが既に持っ ているものがあれば、これらのバックアップを取っておくことを勧めます。 DNS 設定の作業を行なってうまくいかなかった場合に、元の動いている状態に 戻すことができるからです。