NET コードは Linux 用のカーネルに実装された完全な tcp/ip プロトコル一 式です。
最新の NET-3 のコードは以下の機能を提供しています。
いくつかのポータブル用、ポケットアダプタ、PCI 用を含めて、たいていのイー サネットカードはサポート済
を使うとモデムを介した電話回線や二台のマシンを直結したシリアルライン上 に tcp/ip プロトコルを通すことができます。
tcp/ip プロトコルのヘッダーを圧縮して、電話回線のような低速度の回線で SLIP/PPP の効率を上げます。
プリンタポート(パラレルポート)を使って 2 台のマシンを IP 接続すること が可能です。
2 本(あるいはそれ以上)の回線を同時に利用して回線の速度を増し、別のマシ ンや、(もし使っているプロバイダがサポートしていれば)インターネットに接 続することが可能です。新しいカーネル(1.3.x)でサポートしています。
ネットワーク経由で他のマシンのファイルシステムをマウントすることが可能 です。
自分で IPX 用のアプリケーションを書いたり、Linux を IPX のルーターに利 用できます。
NIS の実装も Linux に移植され利用可能です。
ARCNet 用のドライバも開発済で、最新のカーネルには標準で含まれています。 ARCNet はイーサーネットほど速くはありませんが、カードはずっと安価に入 手可能です。
を使えば、Linux マシンを Token Ring Lan に接続することが可能です。 Token Ring 用の試験版のドライバは最新のカーネルに附属しています。
あるいは「イーサトーク」と呼ぶべきでしょうか?どちらにせよ、これを使え ば Macintosh とファイルやプリンタを共有することが可能です。詳しくは、 「実験中、あるいは開発中のモジュール」の章をご覧ください。
WaveLan Wireless Lan Card を使えば、移動環境、すなわちネットワークから 離れてアクセスすることが可能です。最新のカーネルにはドライバが含まれて います。
いくつかのメーカー製の ISDN カードの実験的なサポートが行なわれています。 詳しくは、「実験中、あるいは開発中のモジュール」の章をご覧ください。
Linux 用の ATM ドライバを開発中のチームが存在します。
を使えば、Linux マシンを安全な防火壁マシン(firewall gateway)に設定する ことが可能です。
を使えば、誰がどれくらいネットワークを使っているかの記録を取ることがで きます。
は様々な IP の実験に使えます。
以下の機能は NET-3 コードにはまだ含まれていません:
がサポートされれば、Novell のネットワークファイルシステムをマウントし たり、ネットワークプリンタを利用することが可能になるはずです。現在も開 発が進行中ですが、Novell が著作権を持つ製品ですのでもうすこし時間がか かりそうです。
少くとも私の知る範囲では Linux 用に FDDI カードのドライバを作成してい る人はいません。
Linux 用に System-V 互換のストリームを開発中の人々がいます。詳細は後述 します。
kernel 1.2.0 では以下のイーサネットカードがサポートされています。
新しいバージョンのカーネルではさらにサポートしているカードは増えていま す。
Linux でイーサネットカードを使うつもりならば、 Ethernet-HOWTO に目を通すのがいいでしょう。Ethernet-HOWTO には サポート済のイーサネットカードのリストやイーサネットカードを買う際の注 意など、有益な情報が多数記載されています。
今までに述べてきたように、Linux のネットワークはイーサネット以外にも様々 な形態のネットワーク接続をサポートしています。世界中の大学やインターネッ ト接続を提供している会社がダイアルアップ形式のネットワーク接続サービス を提供しています。これらのサービスはたいてい SLIP か PPP 接続の形になっ ていますので、Linux を使えば簡単にこれらのサービスを亨受することができ ます。SLIP や PPP 接続に必要なものは電話回線と普通のモデムだけなので、 Linux マシンをちゃんと設定すればすぐにでも SLIP や PPP 経由でインター ネットに接続することが可能です。設定の仕方の詳細については後述します。
現在の Linux はいくつかのアマチュア無線に固有の機能もサポートしていま す。最新の開発版のカーネルには以下の機能が標準で附属しています。
Alan Cox と Jonathan Naylor がカーネルに AX.25 ソケット機能を組みこみ ました。
Jonathan Naylor が開発版のカーネルに NetRom の機能を組みこみました。ま だ開発途中ですが、進展状況は良好のようです。
Dave Perry と Ottawa Packet Radio Group が作成した Ottawa PI カード用 のドライバは完成しています。
Joerg Reuter が SCC カード用の一般的なドライバを作成し、開発版のカーネ ルに附属しています。
を使えば、面倒な pty を使わずにユーザープログラムをリンクすることが可 能です。
アマチュア無線についての詳細は HAM-HOWTO をご覧ください。